遠近法を使った奥行きのある構図の指定方法
今回は生成AI(Stable Diffusion)で
遠近法を使った奥行きのある構図を出力する方法を検証していきます
Stable Diffusionなどの画像生成AIでは
カメラアングルだけでなく「遠近法」を指定することで
奥行きのある構図を作ることができます
ここまで紹介した横と縦に奥行きを加えることで
さらに出力できる構図の幅が広がります
遠近法とは?
生成AIに限らず画像は二次元なので本来奥行きがありません
しかし実際には棒立ちの立ち絵でもなければ奥行きを感じることができるかと思います
そこで使われるのが遠近法
簡単に言うと、近くの物を大きく、遠くのものを小さく映し
その大きさの差で奥行きを表現している表現方法のことを遠近法と言います

わかりやすく画像で見せるとこんな感じですね
ご覧の通り「天音セナ」の顔が画面の手前に来て大きく表示され
足のほうに行くにつれてラインが細くなっていくことで位置関係を表しています
ちなみに技法を理解するのが面倒であれば
今回のプロンプトは手前に大きく表示したい物を指定するプロンプト
と思っておけばよいでしょう
顔を手前に表示するアングル
使用する遠近法のプロンプトは、perspectiveとforeshortening
どちらか片方でも効くかもしれませんが
今回はとりあえず両方同時に試してみました
ちなみに上記のプロンプトはあくまで遠近法を使うよ、というものなので
どの部分を手前に置くかはまた別途指定します
まずは頭を手前に持ってくるために、head focus
加えて被写体をアップにする、close to viewer
を使用して出力します

先ほどと同じように頭が大きく表示され
反対に足は小さく映っていますね
足を手前に表示するアングル
それでは今度は足を手前に表示してみましょう
遠近法とアップ表示は変える必要がないので
必要なのは足をクローズアップするプロンプト、feet focusになります

足がすべて表示されているわけではありませんが
表示されている部分だけでも十分に大きく描画されています
単に仰向けだけを指定すると、基本的には斜め表示になることが多く
どこかがクローズアップされた構図にはあまりならないので
意図してこの構図を指定できるのは表現の幅が広がりますね
奥行きのアングルに高さを加える
遠近法を使い、画像に奥行きが生まれたわけですが
以前の記事で紹介したように、アングルの指定は組み合わせることができます
これは奥行きの場合も同じで
遠近法に加えて高さを指定することができます

こちらが先ほどの足を手前にするプロンプトに
low angleを加えたものになります
手前にある足をしたから見上げる形になっているので
より足の存在感が増していますね

こちらはhigh angleで指定したものになります
視点はやや見下ろし型になっていて
そこに足をあげて大きく映す感じの構図になりましたね
ご覧の通り、遠近法に高低を加えることで、さらに構図が生まれました
ただしーー
姿勢によってはアングルが使えない
今回で言うと、頭を手前に指定して、high angle、low angleを指定してもほぼ効きませんでした

一応出力はされましたが、あまり遠近法だけの指定と変わりませんね
今回は見ての通り仰向けのポーズをとっているわけですが
単純に見下ろす・あるいは見上げるだけの構図ならともかく
頭を大きく表示しつつ、それを見下ろした仰向けのポーズ、というのは作れないのでしょう
これに関してはポーズの方が指定されたアングルに対応できないだけで
頭を手前に表示して、見下ろすアングルは作れないというわけではなく

このように立ポーズであれば
問題なく遠近法で見下ろす構図が出力されます
アングルは指定すればなんでもその通りになるというわけではないので
無理のない構図になるように、クローズアップする箇所や角度を考えながら使うとよいでしょう
遠近法を強くする追加プロンプト
遠近法は以下のプロンプトを追加するとさらに強くなることがあります
dramatic perspective
extreme foreshortening
モデルによってはperspectiveより強く効く場合もあるので
うまく遠近が出ない場合は試してみるとよいでしょう
ちなみに先ほどのプロンプトに追加してみた結果がこちらになります

まとめ
今回使用したプロンプト
perspective,foreshortening,head focus, close to viewer
perspective,foreshortening,feet focus, close to viewer
perspective,foreshortening,feet focus, close to viewer,high angle
perspective,foreshortening,feet focus, close to viewer,low angle
perspective,foreshortening,head focus, close to viewer,standing, high angle
dramatic perspective,foreshortening,head focus, close to viewer,standing, high angle
今回は遠近法を使った奥行き表現のある画像の出力を検証しました
遠近法というと難しく感じるかもしれませんが
何を大きく表示するかを指定する方法、と考えればわかりやすいのではないでしょうか
今回はポーズが仰向けだったのもあり
頭と足をクローズアップしましたが
例えば立ポーズで手をクローズアップすれば、前に向かってこぶしを突き出す
という感じの画像も作れるでしょう
ただしカメラアングルの指定はすべてにおいて優先される
ということはないので
姿勢や表示範囲が優先されると思ったような結果にならないことは多々あるため
とりあえず指定するのではなく、この構図ならここをクローズアップしても自然だろう
というのを考えながら使用する必要がありますね
構図制御を体系的に知りたい方はこちら
表示範囲・カメラ角度・衣装との競合をまとめた
「生成AIで構図を指定する方法まとめ」をご覧ください
個別の解説記事はこちら
- 生成AIで表示範囲を指定する方法
- 生成AIでカメラアングルを指定する方法1(高さ編)
- 生成AIでカメラアングルを指定する方法2(横方向編)
- 生成AIでカメラアングルを指定する方法3(縦横合成編)
- 生成AIで表示範囲と衣装設定に関する検証
- 遠近法を使ったアングルの指定方法
- Stable Diffusionで時間帯を指定する方法
- Stable Diffusionで壁にもたれるポーズを作る方法
- Stable Diffusionで壁にもたれる構図を作る方法
- Stable Diffusionでキャラの位置関係を指定する方法
- Stable Diffusionでキャラを拘束する方法
- Stable Diffusionで拘束構図を作る方法2
- Stable Diffusionで動きを作る方法
- 生成AIで構図を指定する方法まとめ
- Stable Diffusionで構図を指定する方法まとめ2
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